LSRとタイバーレス技術の融合:ENGELのvictory electricが拓く新たな可能性
液状シリコーンから、極めて厳しい公差を満たす成形品を作製
バリの手作業による除去、金型にかかる型締圧力のばらつき、手遅れになるまで気付かないロット間の品質変動 – こうした問題は、多くのLSR加工メーカーが日常的に直面しています。Fakuma 2026で、ENGELは、これらの課題を解決する、より優れた方法を実証します。 会場のENGELブースでは、victory electric 1565/220による高精度LSRシールの成形を実演します。成形品は機械から取り出した時点でバリがなく、後加工も不要です。廃棄量を削減し、本当に重要な作業により多くの時間を充てることができます。
多くの液状シリコーンゴム(LSR)加工メーカーでは、手直しが工程の一部として当然のように受け入れられています。特に、大型の成形品とそれに対応する大型金型において、ミクロン単位の厳しい公差が求められる場合、その傾向は顕著です。型締力の不均一はバリの発生につながり、粘度の変動は品質を損なうだけでなく、設備稼働率の低下も招きます。Fakuma 2026で、ENGELはこれまでとは異なるアプローチを提案します。会場のENGELブースでは、victory electric 1565/220を使用し、インバーター部品向けの高精度LSRシールを成形する実演を行います。
大型部品で発揮する高い性能
展示されるvictory electric 1565/220は、2,200 kNの型締力を発揮する電動タイバーレス射出成形機です。大型の射出重量に対応する1565射出ユニットを搭載しています。K 2025では熱可塑性樹脂の成形実演で初披露されましたが、今回のFakumaでは、LSR成形においても同様に優れた性能を発揮することを実証します。
プラテン平行度がもたらす高精度
タイバーレス設計の真価は、極めて高いプラテン平行度にあります。型締力が数か所に集中することなく、金型表面全体に均一に作用します。射出工程を通じて金型が安定した状態に保たれ、確実に密閉されます。わずかな隙間を見つけて入り込み、バリを発生させてしまう低粘度のLSRを加工する上で、これは極めて重要です。その結果、輪郭が鮮明で寸法精度に優れた成形品を、追加工することなく、機械から取り出してすぐに使用できます。また、タイバーレス設計により金型周辺のスペースを広く確保できるため、追加の工程も省スペースで組み込むことが可能です。
加工メーカー、金型メーカー、エンドユーザーにとって、次のようなメリットがあります。
廃棄と手直しを削減 — 機械から取り出した時点でバリのない成形品
プロセスの信頼性を向上 — トレーサビリティが求められる安全上重要な部品にも対応
victoryならではの特長をLSR成形でも実現 — 優れたアクセス性とメンテナンス負担の少ない設計
ブースで実演:不良ゼロを目指したシール
ブースでは、インバーター部品向けの484 × 202 × 29 mmのLSRシールを、約70秒のサイクルタイムで成形実演します。このシールは、繊細な電子部品を湿気や水分から保護する役割を果たします。ここで課題となるのが寸法精度です。輪郭部には100分の1 mm単位の公差が求められ、エラストマー成形としても非常に厳しい水準です。この精度を実現するには、金型自体に1000分の1 mm単位の公差精度が必要となります。材料には、信越化学工業の二液型LSR「KEG 2003H-50 A/B」を使用します。
難易度の高い材料にも容易に対応
金型パートナーのACH Solutionから、液状シリコーン特有の性質に合わせて設計されたServoshot技術搭載の金型が提供されます。この金型は、真空アシストによる強力なガス抜き、卓越した精度と高い密閉性を備えています。さらに、材料が付着しないよう、キャビティ表面もLSRに合わせて最適化されています。成形後は、ACHが専用設計したエンド・オブ・アーム・ツールを装備するENGEL viper 40が、まだ熱い状態の成形品を傷つけることなく取り出します。この工程は完全に自動化されています。
トラブルを未然に防止
内蔵された早期警告システムが、プロセスの信頼性をさらに高めます。計量ユニットの供給圧力を標準機能で監視し、異常の兆候を早期に検知します。
この機能は、現場でよく見られる問題の解決に役立ちます。材料の粘度やロット品質に変動が生じると、オペレーターは計量圧力を上げて対応しがちですが、その結果、機械が停止するまで圧力を上げ続けてしまう場合があります。ENGELの圧力監視機能は、わずか50 barの時点で警告を発するため、問題が発生する前に対応できます。生産時の損失を防ぎ、収益性の向上に貢献します。
さらに、実績あるENGELのiQシステムiQ weight controlが、材料粘度の変動と廃棄を最小限に抑えます。
精度、プラテン平行度、プロセス信頼性を兼ね備えたこのソリューションを、ぜひENGELブースでご覧ください。
Fakuma会場でお待ちしています:ホールA5、スタンド5203
100分の1 mm単位の公差を満たす、輪郭の鮮明な高精度成形品。Fakuma会場では、インバーター部品向け液状シリコーン製シールの成形を実演します。
不良ゼロを目指して設計されたシール:484 × 202 × 29 mmのLSRシールが、インバーター内の繊細な電子部品を湿気から保護します。
Servoshot技術を採用したACH製金型を搭載したvictory electric 1565/220。ENGEL viper 40とACH製のエンド・オブ・アーム・ツールが連携し、完成した成形品を取り出します。